なんと美しい天然歯
白くて、透明感があって、天然歯特有のテクスチャー感
これらの天然歯の審美性を再現できる唯一の材料が、セラミック!
噛む力にも耐えないといけないので、歯科用セラミックは、審美性とともに、耐久性も要求されます。
今回は、歯科で使われている高強度セラミックの豆知識についてまとめてみます
目次
・組成は?酸化ジルコニウム(ジルコニア、ZrO2、Z)に酸化イットリウム(イットリア、Y2O3、Y)を含有
・金属並みの強度(3Yで1,100MPa~、5Yで600MPa~)
・現在は、透明感がアップして、ジルコニア単独で前歯に使っても美しく仕上がるようになった(モノリシックジルコニア補綴)
・イットリアの含有量を増やすと、透明感がアップするが、強度が下がる
・従来型ジルコニア(3Y)は強度が非常に強い反面、真っ白で、審美的ではない
・第2世代では、アルミナの含有量を減らして、透明感をアップした
・第3世代の5Y(イットリアを5.5%含有)は、単独で前歯で使っても、高い審美性が得られる
・第4世代の4Y(イットリア含有量4%)は、強度低下があまりなく(1,100MPa)、透明感が得られる
・シリカを含有しておらず、シランカップリング処理は無効で接着処理に注意が必要、サンドブラストやMDPが接着強さ向上に有効といわれている
・シリカ(SiO2)ベース材料のため、歯科接着システムとの相性が良い(シランカップリング処理が有効)
・400~500MPaで、ジルコニアよりは少し弱いが、そこそこの強度
・透明感:長石系陶材(ポーセレン)>二ケイ酸リチウム>5Yジルコニア>3Yジルコニア
・強度:3Yジルコニア>5Yジルコニア>二ケイ酸リチウム>長石系陶材
・主に、インレー・アンレー・オーバーレイ(咬合面ベニア)などの小さめの修復物に適している
・プレスセラミックスとも呼ばれ、従来の技工作業(鋳造法)と同じような手法で修復物の制作が可能
[…] 白くて強い歯、歯科用高強度セラミックスの知識 2023年7月13日 […]