ドン先生、歯周病は何でなっちゃうんですか?
歯周病菌が原因です!
歯周病菌はどうやって感染するんですか?
家族とか友達の唾液から感染しているといわれています!
それじゃ?ほとんどの人が歯周病になるってことですか?
歯周病菌はほとんど持っているかもしれませんね!
でも、歯周病になりやすい人となりにくい人がいます!
どんな人がなりやすいですか?
歯茎の抵抗力とバイオフィルム(細菌の塊)のバランスが崩れやすい人がなりやすいです!
目次
歯周病は、歯周病菌が原因で、歯を支えている骨が溶けてしまう病気です。
人類最大の感染症といわれており、歯周病になるメカニズムがだんだんと解明されてきていますが、
歯周病は、
- お口の不衛生によって、
- 歯の表面に、細菌の塊(バイオフィルム)が住みついてどんどん成長
- 歯茎が炎症を起こす
- 歯茎から血が出る(歯肉の潰瘍面形成)
- 血を栄養にする歯周病菌が増える
- バイオフィルムが歯周病菌によって高病原化
- 歯周組織の破壊へ
といったメカニズムで進行します。
ここで、歯周病菌の1つであるポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis、P.g)という菌が特に問題となっています。
歯茎の潰瘍面からの血を吸って成長したジンジバリスは特に病原性が高いといわれています。
しかし、ジンジバリス菌はほんとんどの方が持っているんですが、歯周病になりやすい人と、お口が汚くても歯周病に全然ならない人がいます。
同じジンジバリスの中でも、線毛という細菌表面の毛の形の違いで、いくつか種類があって、
その中でも、ジンジバリス2型(パンチパーマ型)をお口の中に持っている人は、歯周病が悪化しやすいとされています。
歯茎からの出血によって、このジンジバリスが一度増えてしまうと、なかなか減らすことができず、一生懸命お口の中のバイオフィルムを、歯の表面から取り除いて、歯周病が進行しないようにするしか方法はありません。
仮に、歯の表面についたジンジバリスを全部取ったとしても、ジンジバリスは歯茎の細胞などに隠れるといわれているので、また歯茎の細胞の中から出てきて、歯の表面についたりして、また歯周病を進行させます。
ここまでみてきた歯周病のメカニズムから、歯周病を克服するためには、
- ジンジバリス優位のバイオフィルムを減らす
- 血が出ない強い歯茎にする
ことが必要になります。
ジンジバリスは、単独でいるわけではなくて、歯根の表面にバイオフィルムという細菌の塊の形で存在します。
バイオフィルムは、いろんな細菌たちで構成されている細菌の膜のようなもので、細菌のメトロポリタン、細菌の大都会のようなものです。
非常に高度化した防衛システムで、人の免疫システムや、抗生物質への強い抵抗性を持っているので、なかなかお薬などが効かないです。
なので、機械的に歯根の表面から取り除いてやるしか、方法がないです。
定期的な根の表面のお掃除、場合によっては外科的に歯茎を開いて、根の表面のバイオフィルムをリセットしてあげないといけません。(歯を滅菌できればいいですが、現在の技術で歯を滅菌すると、歯として機能させることは二度とできなくなります)
ご自身で歯周病をケアするときは、バイオフィルム浸透性のあるものを使わないといけません。
「リステリン」には、「1,8-シオネール」「チモール」「サリチル酸メチル」「ℓ-メントール」の4つの殺菌成分がはいっており、バイオフィルム浸透性があるので、バイオフィルムの中のジンジバリス菌も減らしてくれます。
液体成分なので、うがいで歯の隅々まで
また、歯茎の抵抗力をあげることで、出血の少ない歯茎にすることも重要です。
歯茎の健康には、ビタミンE、イプシロン-アミノカプロン酸などの歯茎強化成分が入っている「SP-Tジェル」が有効かもしれません。
しかも、SP-Tジェルにはバイオフィルム浸透性のある殺菌成分(IPMP)が入っていることも、歯周病リスクの高い方の強い味方になってくれます!
そして、ジェルタイプで、唾液などで簡単に流れず、歯の表面に長く留まってくれるので、薬用成分の効果も長時間持ってくれるところも素晴らしい!
バイオフィルムの中の菌を減らして、血が出ない健康な歯茎で歯周病を予防する!
歯周病は、誰でもひどくなる可能性があるので、歯周病になる前にしっかり予防することが大切です!
それではまた!