虫歯が深くても、歯の神経は残せる!元気な歯髄はマイクロスコープでこんな感じに見えます

こんにちは、歯医者のどんです

今回は、歯髄保存が可能な元気な歯髄の状態についてみていきたいと思います。

歯髄保存療法とは

普通の歯医者
普通の歯医者

虫歯が深いですね、、

歯の神経を抜かないとダメですね。

患者酸
患者酸

え?!

わ、わかりました、、

(神経抜きたくない(涙))

深い虫歯ができて、歯の神経まで行っている、、

歯の神経を抜かないといけないといわれた、、

もちろん、深い虫歯によって、歯の神経はダメージを受けますし、ダメになった歯の神経は、しっかり取り除いたほうがいいでしょう

しかし、歯の神経の状態がよければ、残してみるべきではないでしょうか?

虫歯によって露出してしまった歯の神経をなんとか残すための治療が、歯髄保存療法」です

歯髄保存療法の流れ
  • 虫歯を取る
  • 虫歯によってダメージを受けた歯髄だけを取る
  • 健全な歯髄をMTAで保護する

残せる歯髄の状態は?

歯髄の状態を確認するためには、「マイクロスコープの拡大視野」が必須です。

マイクロスコープ

マイクロスコープで虫歯を取ったことによって露出した歯髄をよく観察しますが、

まずは、歯髄にしっかり血流があるかを確認します。

元気な歯髄は、マイクロスコープで、以下の歯医者のどんちゃんねるにアップロードされているYouTube動画のようにみえます。

元気な歯髄
元気な歯髄
  • 血流がある
  • 血色は鮮やかな鮮紅色
  • 出血しても、すぐに止まってくれる
  • 根管内の象牙質にしっかり付着している(エアで剥がれにくい)

このような状態だと、歯髄保存療法を全力で試すべきです。

ダメな歯髄

ダメな歯髄は、残念ながら、歯髄を残すことが困難です。

ダメな歯髄は、マイクロスコープで、以下の歯医者のどんちゃんねるにアップロードされているYouTube動画のようにみえます。

ダメな歯髄
ダメな歯髄
  • 血流がないか、少ない
  • 白っぽい
  • 根管内の象牙質から剥がれやすい

このように、歯髄が元気がないと判断した場合は、残念ながら、根管治療をおすすめしています。

歯髄を残せる状態かすごく迷う、、

しかし、大臼歯(奥歯)場合、根の数が2〜4本もあるので、それぞれの歯髄がすべて元気じゃないといけません。

歯髄を残せるかどうか、残すべきかどうか、その場で判断することはとても難しいですね。

あんまり元気がないところがある?

歯の神経をマイクロスコープで確認したところ、一部血流が悪くなっているようにもみえましたが、全体的には非常に血流がよかったので、どうすればいいか非常に迷った結果、歯髄をまず保存することにしました。

予後が非常に不安ですが、いずれにしても、いきなり歯髄を全部除去するよりは、可能性が少しでもあれば、残してみる価値が十分あると思います。

血が止まりにくい?

こちらのほうは、少し血が止まりにくくて、血色もあまり鮮やかではなく、少し暗い感じがしたので、元気かどうか非常に判断が難しかったです。

しかし、若い方だったので、歯髄の回復力に期待して、結局歯髄を保存することにしました。

今回は、実際の歯髄の状態の動画をみながら、残せる歯髄か抜くべき歯髄かについての個人的な判断基準についてまとめてみました。

歯髄の健全さを、その場で判断することはなかなか難しいですが、基本的には、残せる可能性があれば、まずは残すべきと考えて、歯髄保存療法を積極的にやっています。

マイクロスコープ拡大視野とMTAセメントをフル活用して、今後とも、みなさんの大切な歯髄を守っていきたいと思います!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です