【画像あり】歯の神経を残す治療(歯髄保存療法)の実際

深い虫歯で痛いと歯の神経(歯髄)を抜く(抜髄、根管治療)!?

今は、半分は正解で、残り半分は不正解です。

虫歯で歯の神経(以下、歯髄)が傷んでいても、残すことができます!

歯髄保存療法の実際を、マイクロスコープの画像でみてみましょう!

歯髄保存療法の流れ

歯の神経を残す治療の流れ

1)虫歯を確実に取り除く

2)ラバーダム防湿を行う

3)歯髄の状態をマイクロスコープでしっかり観察する

4)MTAセメントで元気な歯髄を保護する

歯髄保存療法の実際(画像説明)

写真1)歯の痛みが気になるとのことで、詰め物の中の虫歯の状態を調べることにしました。
写真2)詰め物を外してみるとたしかに虫歯(黒いところ)がありました。でも、それよりも気になるところが実はあります!
写真3)赤丸のところがなんか怪しい!
写真4)マイクロスコープでよく観察してみると、歯が出血していることがわかりました。歯髄が露出しているのです。
写真5)虫歯の取り残しがないように、う蝕検知液で、虫歯になっているところを調べます。
写真6)う蝕検知液を水で洗い流します。
写真7)歯髄が露出している部分(露髄部)の周辺が染まっているので、染まっているところを削って、虫歯を確実に取り除きます。
写真8)ちょっと白っぽい感じはありますけど、血流があるようにはみえます。
写真9)1〜2%まで薄めた次亜塩素酸ナトリウム溶液で、マイルドに歯髄周辺を消毒・洗浄します。(あまり高濃度の次亜塩素酸ナトリウムだと、歯髄にダメージが大きくなる)
写真10)歯髄状態の強拡大観察、少し血流が悪いようにもみえますが、歯髄の血管がしっかり確認できたので、歯髄は健全だと判断して、歯髄を抜かないで残すことにしました。

こんな感じで、治療をおこないます!

治療には、ラバーダムマイクロスコープの拡大視野が必須ですので、ご自身の歯髄を大事にしたい方は、ぜひ歯髄保存療法を積極的にやっている先生を探してみましょう!

それでは、また!

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